サイモン&ガーファンクル (7/11 @東京ドーム) |
駅から会場に辿り着く間も、中に入るのも、入ってからも人・人・人で、久々の東京ドームにすっかり「人酔い」してしまいました(汗)。ドームってこんなにデカかったんだっけ・・・。
席は2階スタンドの後ろの方で、思わず笑っちゃうぐらいに遠く(笑)、唯一の救いはほぼセンターである・・・という点か。
席はバッチリ満席。本当にキレイに埋まってますというかんじで、人気の高さを改めて実感した。当たり前のように年齢層が高いのだけど、若い人も結構いて、幅広い層に人気であることがよくわかる。あと、ロックコンサートというと大抵は男性の比率が高いのがお約束なのだが、S&Gは女子率もなかなかに高いように見えた。
女子の中でも年季の入った女子というか、いわゆる年齢層の高い、5,60代のオバサマな方々も結構目立っていた。例えばポール・マッカートニーの時もオバサマ世代の人はいたけれど、そういう人達は楽しげに友達同士で来ていて、いわゆるビートルズマニアのなれの果て・・・的な空気を放っていたのだが、今回目についた方々はダンナさんと来ているオバサマ方。初老のご夫婦でS&G・・・。なーんかそれこそ”旧友~ブックエンド”的でとてもいい。S&Gだとダンナさんも奥さんを誘いやすいのだろうか。あるいはその逆もあるだろうけど。
定刻から15分遅れでスタート。オープニングは”旧友~ブックエンド”。もちろん伴奏はポールのアコギのみ。肉眼では豆粒のような二人はモニターでないと確認できない。アートの歌声・・・染みるなぁ。
続いてバンドが入って”冬の散歩道”。うっほ~、カッコイイ!
この後も”アイ・アム・ア・ロック”とか”アメリカ”とか”キャシーの歌”とか、そんなにバンバンいっちゃっていいのか・・・?とふと不安になるくらい、有名な曲のオンパレード。15歳の時の歌(アートの日本語での紹介がかわいかった)というデビュー曲もやったし、”ビーパップ・ア・ルーラ”もやった。もちろん”早く家に帰りたい””スカボロー・フェア”や”コンドルは飛んでいく”、”ミセス・ロビンソン”も!”ミセス・ロビンソン”は途中さりげなく”ノット・フェイドアウェイ”(Rストーンズバージョンが有名ですね)が挿入されていた。あと、ちょっと地味目な”スリップ・スライディング・アウェイ”もやったな。
その後、アート、ポールの順でそれぞれのソロコーナーがあった。(3曲ずつ)
アートのソロは全然知らなかったのだが、”ブライト・アイズ”と”ハート・イン・ニューヨーク”(だっけか?)は聴いたことがあったので、有名なのだろう。もう一曲も耳馴染みのいい、いかにもアート・ガーファンクル的な曲だった。
続いてのポールのソロ。やったのは”ボーイ・イン・ザ・バブル””グレイスランド””時の流れに”。特に”グレイスランド”は嬉しかったなぁ~!やってくれたら嬉しいとは思っていたけど、ソロじゃないし、ワールドミュージック寄りなものはやらないんじゃないか・・・となんとなく思っていたので。
アートとポールのソロは対照的な趣があった。S&Gとはまた違った味わいがあり、S&Gはやっぱり2人揃ってこそのS&Gなんだなぁ・・・などという当たり前のことを改めて実感する。
そしてライブはいよいよ終盤へ。
”ニューヨークの少年””マイ・リトルタウン”そして感動のラストはもちろん”明日に架ける橋”!
アンコールは”サウンド・オブ・サイレンス”と”ボクサー”。これで終わりか・・・?と思いきや、ダブルアンコールで”木の葉は緑”、そして”セシリア”。”セシリア”はオリジナルより長盤でノリノリで、途中にメンバー紹介を挟み、もう一回というか再び演奏に戻る、という構成。コレの前に席を立って出て行ってしまった人もいたけど、勿体ないの一言に尽きます。
休憩なしの2時間。タップリやってくれました。
やってくれて嬉しかったのは”グレイスランド”、”ニューヨークの少年”(これホントいい曲です!)そして”木の葉は緑”。やらなくて残念だったのは”アメリカの歌””追憶の夜””フィーリン・グルービー”・・・かな。
もちろん”明日に架ける橋”には感動とか素晴らしいとか、そういう月並みの言葉では言い表せないくらいの「底力」を感じたことは言うまでもない。
S&Gの来日公演の会場がドーム球場だと知った時、ポール一人でもいいからもっと小さな会場で観たい・・・などとアート及びアートファンには大変失礼なことを書いてしまったが(ココです:汗)、心から撤回いたします(汗)。アートの歌声を(とりわけ”明日に架ける橋”での)生で聴けるのと聴けないとの差は大きすぎる。あの歳であれだけ歌えるというのはやっぱり凄いことだと思う。(若かりし頃のハリやツヤを望むのは酷というものだろう)さすが「天使の歌声」と言われるだけのことはあります。
ドーム会場のデメリットというのもあまり感じなかった。そりゃあメチャクチャ遠かったけど、そういうことはどうでもいい、と感じられる熱気があったし、音響的に耳障りということもなかった。ただ、5時開演で外がまだ明るいせいか、ライトが落ちてもあまり暗くならなくて(白い天井を通じて光が入ってくるせいだと思うけど)最初の頃は中途半端なうす暗さがちょっと落ち着かなかった。野外ならともかく、閉鎖された空間なのだから、やっぱり暗い方が落ち着くかなぁ・・・と。
とにかく素晴らしいステージでした。迷ったけど行って良かった!