レッド・ツェッペリンへの遠い道 |
私はレッド・ツェッペリンが嫌いでした・・・。イエ、嫌いというより苦手でした。というかそれ以前のモンダイで、典型的な「喰わずギライ(聴かずギライ)」でした。元々ハードロックやヘビメタ全般に対してそういう構えてしまう傾向があって、どうも「けたたましくてうるさい(だけの)音楽」という頭の中で勝手に作られたイメージを長いこと引きずっておりました。
それでもツェッペリンぐらいは聴いておかないと・・・そういう思いも強かったのです。きちんと聴いてみてキライ、合わないというのならともかく、聴かずギライのままではやっぱりお話にならないですものね。ロック大好き!と公言しておきながらツェッペリンを知らないまま日々年老いていくことに、このままではヤバイぞ・・・という密かな焦りも感じていたわけで。(ちと大げさかな:笑)
私が洋楽を聴き始めて間もなく、ヒットしていたツェッペリンのアルバムは「イン・スルー・ジ・アウトドア」だった。ラジオのヒットチャートに一喜一憂していた頃で、このアルバムも当然話題になり、チャートを駆け上がっていたことも覚えている。でも、アルバムで勝負するタイプのアーチストというのは当時の私にはあまりなじみがなく、彼らが超ビッグネームのすごいバンドであるということはもちろん知ってはいたけど、聴いてみたいという気にはならなかった。ジョン・ボーナムが亡くなって解散、と知った時も「ひとつの時代が終わった」みたく言われていたけれど、ふーん、そういうものなのか・・・と特に何かを感じたわけでもない。
そしてその後も積極的にツェッペリンと関わろう、という気持ちになることもなく、20数年が矢のように過ぎてしまったのです。
数年前からツェッペリンのアルバムを買ってみよう、何か買ってみよう・・・と、中古屋に行くたびに彼らの棚をチェックしていました。手に取っては戻し、戻しては手に取り・・・最後にやっぱり戻し・・・。レジへ向かおうとするといつも心が折れてしまい、どうしても買うことができなかったのです。どうしてふん切りがつかないのか、自分の中の何が拒絶しているのか、我ながら理解に苦しむところなのですが・・・(汗)
で、先日遂に、遂に、買いました!何が後押ししてくれたのかは不明ですが、やっと私も「ツェッペリン、持ってるぜ」と言えるようになりました。(←言ってどーする:汗)ただ、買ったのはベスト盤(Mothership)なので・・・あんまり大きな顔(?)はできません。
ツェッペリンに限らず、そのバンド(や個人)のある程度のファンであるならば、ベスト盤を軽んじる、というのがありがちな傾向だと思うのだが、ツェッペリンの熱心なファンの間では特にその傾向が強いのではないか・・・と思われる。(私の勝手な憶測ですが)なので初心者の、何を買ったらよいか?という質問に対し、まぁ、いいのは沢山あるんだけど、とりあえずベスト盤を聴いてみららどう・・・?ーーというよくありがちな回答をする人は、まずいないのではないか・・・という気がしてならない。ツェッペリンはとにかくオリジナルアルバムで聴くべし!--彼らのファンはそんな揺るぎない信念を内に秘めた熱い人たちばかりであるような・・・気がします。
私も本当は中古で”天国への階段”の「4」か”胸いっぱいの愛を”の「2」あたりを買うつもりでいたのですが、初心者は初心者らしく、オールタイムのベスト盤でとりあえず美味しいところをつまみ食いしてみることにしました。
で、感想はというと、これが意外とイケそう。思ったほど騒々しくもけたたましくもないし、恐らく一番のネックだと思い込んでいたロバート・プラントの「絶叫スクリーミング系キンキン声」も全然OKでむしろウェルカムな位かも。ベスト盤というのは(特にコレみたいに年代順に並べてあるものは)コンパクトながらもバンドの変遷が垣間見れるのが良いですな。
全くねぇ・・・ツェッペリンを聴かずに、むしろどちらかといえば避けてきたといってもいい、己の30年。もったいなかったなぁ・・・!
私の場合、日本の音楽情報誌に掲載されていた「ギンギン」な写真とジミー・ペイジの「あの衣装」が駄目で・・。
また、やたらとブルースの伝統を結びつけた論評にも引いた。
一方、黒いブルースのルーツを全く感じさせないフーは大好きでした。
ところが実際聞いてみると英国トラッドを感じさせるイイ感じ。
個人的にはデビュー盤が好きですね。
>日本の音楽情報誌に掲載されていた「ギンギン」な写真とジミー・ペイジの「あの衣装」が駄目で・・。
ビジュアル的にも好き嫌いが分かれそうではありますね。
あとは突飛な言動とかパフォーマンスとか。インパクトは相当強かったでしょうね。
>個人的にはデビュー盤が好きですね。
このアルバムにも1stから4曲入っていますが、溌剌としたパワーが感じられ、私もどれも気に入っています。
1stはジャケットのインパクトも最高でしたね。