A Wizard, A True Star / Todd Rundgren |
なんせこのジャケットですよ。なんと言ったらいいんでしょうかねぇ・・・。偶然にも(?)”何をどうしたらいいんだろう(Sometimes I Don't Know What I Feel)”というタイトルの曲が入っているんですが、ドンピシャですね。イヤハヤ(笑)。内容も大まかなトーンとしてはこんなかんじ(=このジャケの如く”ニギニギしさ”や”いっちゃってる”感が随所に・・・)なんですが、全然そうじゃない真面目な部分もちゃんとあって、バランスは取れている・・・と思われる。
私が買ったのは2008年にリリースされたらしい定価¥1,500の紙ジャケシリーズ(を中古で半値で購入)で、安いから仕方がないんだろうけど、解説はおろか、歌詞も対訳も入ってない。ペラ紙一枚に曲目とクレジットが無愛想に書いてあるだけ。うーむ・・・ま、贅沢は言えないか。
ちなみにこのタイトルの翻訳が実に楽しい。ちょっと長いけど、曲目書いちゃおう(笑)。
1. 世界的意識
2. ネヴァー・ネヴァー・ランド
3. 時は流れる
4. 大事なのは頭だよ
5. ロックン・ロール・プッシー
6. 犬の笑い
7. キャンプなんてつまらない
8. フラミンゴ
9. ゼン・アーチャー
10. たまねぎ頭の方がまし(ダ・ダ・ダリ)
11. ファンがだまされる時には:サンセット通りへ
12. 必要なのは世界感覚
13. 何をどうしたらいいんだろう
14. 誰のためにおしゃれするの
15. メドレー:アイム・ソー・プラウド~ウー・ベイビー・ベイビー~ラ・ラは愛の言葉~クール・ジャーク
16. 愛に飢えて
17. 君を縛りたくない
18. それが俺の名なんだろうか?
19. たったひとつの勝利
なんだか魔法めいていて(?)こーいうジャケなのも頷けます。たまねぎ頭って何だろう?ダ・ダ・ダリって?キャンプがつまらないのは何故・・・?興味を掻き立てられますが歌詞も対訳もないので、内容はわかりません。でもまぁ、その謎めいてるところがまたいいのかも(笑)。ただ、エキセントリックで十分に「変」ではあるけれど、そこは天下のトッド様。全編しっかりポップです。そして聴きどころもタップリです。
前半1~12までは曲間を挟まずに殆どノンストップで「魔法の世界」を堪能できる。実験的要素のある短い曲を繋げた、という印象なので、何か1,2曲だけ取り出して・・・という聴き方ではなく、ここはやはり全体を楽しみたい。個人的には7~9の美しさにシビれますが、実験的であろうと「変」であろうとやっぱり底辺には、あー、これぞトッドだよなぁ、と思わせてくれる何かがちゃんとあるのです。
後半13~19はエキセントリックさは影をひそめ、真っ当な(奇抜さを求めている人にはもしかしたら退屈?)トッドを楽しむことができます。まぁ、こちらがやはり王道といえるのでしょう。しっとりめのポップバラードのオンパレードで、やっぱりこっちの方がしっくりきますな。
特筆すべきはやはり15のソウルメドレーでしょう。最後の”クール・ジャーク”だけはイケイケ(=死語?)でちょっと肌合いが違いますが、あとの3曲は本当に美しい。これでもかというリスペクトが伝わって、グッときてしまいます。個人的には山下達郎バージョンでよく聴いていた"ラ・ラは愛の言葉”が特に好きかも。そういえばちょっと話はそれますが、トッドと山下達郎って共通点が多いように思います。宅録好きだし、アカペラ好きだし、何よりルーツが被るし(古き良きアメリカン・ポップス)、作詞作曲プロデュース、様々な楽器をこなすマルチな才能、とか。
まぁそれはいいとして、話を元に戻しましょう。このアルバムの締めは19の”たったひとつの勝利(Just One Victory)”なわけですが、ベスト盤で慣れ親しんできたこの曲が、ひょっとしたら自分にとってのベスト・オブ・トッドかもしれません。美メロの中に潜む力強さ、温かさ、前向きさに元気づけられるんだな、これが。
何だか自分で思っていた以上に熱く語ってしまったようです。重症かしら(笑)
僕が中学生の時に、友人から借りて聴いた初トッド・ラングレンのアルバムでした。
当時としてはLPで長時間(確か60分近かったのでは?)という珍しいアルバムで、A面で一応完結している感じ。
B面は違った感じで、akiさんの書いていらっしやるモータウンのカバー曲のメドレーが美しいと思います。
聴きこむほどに味わいが出るアルバムだと思います。
そして、なんていっても「Just One Victory」ですね。^^
1996年に来日した時に、この曲演奏しなかったのでライブ終了後、トッドご本人に「Just One Victory」が聴きたかったです~。などと、失礼なことを口走ってしまいましたことがありました。^^;
マットさんはお初がコレでしたか。結構衝撃だったんじゃないでしょうか。
私はベスト盤から入って慣らしたクチなので、ある程度の予想はつきましたが・・・。
>A面で一応完結している感じ。
これだけの方がトータル性がという意味では良かったのかなぁ、という気もしますが、本人はそれだけでは物足りなくて、録音したものは全部(?)惜しまず出してしまえ、という気分だったのかなぁ、なんて勝手に想像してしまいます。
それだけ創作意欲に溢れていた時期だったんではないか・・・と。
>聴きこむほどに味わいが出るアルバムだと思います。
同感です。通しでじっくりと向き合って聴きたいタイプの作品ですね。
Just One Victory・・・う~、生で聴いてみたい!
いつか聴くチャンスが来ますよ、きっと!
それにしてもマットさん、トッドとお話を・・・!スゴイ!
確か写真も撮ってもらったんでしたよね。羨ましい♪