おじいさんは救世主 |
私の自転車はスタンドを上げると同時にロックが掛かる、いわゆる自動ロックのタイプ。焦りました。何度ガチャガチャやってもダメで、残された選択肢は自転車屋まで押していくしかなさそう・・・。パンクしてトボトボと長い道のりを転がしたことは何度もありますが、今回は前輪しか転がせないので、これまでとは勝手が違います。自転車のお尻を持ち上げフラフラと住宅地を歩く己の姿はなるべく想像しないようにして(汗)というより、そんな余裕なんてないくらいに重いので、休んでばかり・・・。こりゃ、絶対後で腰に来るな。マイッタな・・・なんて思いながら一息ついていると、「大丈夫ですか・・・?」見知らぬおじいさんに声を掛けられました。
なんだか重そうにフラフラ自転車を押している私を見かねて、声を掛けて下さったのです。事情を話して、これから自転車屋(普通に歩けばそこから5,6分の距離)に行くところだ、と言うと、何と一緒に持ってあげましょう、と仰って下さる。いや~、とんでもない。一人で大丈夫ですから・・・と、やや大げさに手を左右にブイブイと振って、丁重にお断りしてみたものの、この方が神様に見えたことは言うまでもありません(笑)。結局ご厚意に甘えさせていただき、私が前でハンドルを握り、彼が後ろを持ちあげて動かす・・・ということに。これだとずいぶん楽。いや、正確に言うと「私は」楽。後ろを宙に浮かせる役のおじいさんは楽なはずなどない(汗)。
普通に歩けばなんてことのない距離がとてつもなく長く感じられました。おじいさんには深々と頭を下げてお礼を言い、別れました。世の中捨てたもんじゃない。親切な人って実はいっぱいいるんですよね。自分はあんなふうにさらりと親切にできるだろうか・・・?と自問自答してしまいました。見習わねば。
自転車のスタンドは自動ロックだとわりとありがちな事例だそう。自転車屋さんも苦戦していましたが、なんとか解除できました。油をマメに差してくださいと言われたけど、自転車は仕事や買い物の足なので、またいつか突然こうなるんじゃ・・・と思うと、コワいなぁ。
もうちょっと若かったらクラッときてたかも(!?)