ボブ・ディラン30周年記念コンサートの感想 (若干?ジョージ・ハリスン寄りです) |
1992年10月16日、NYのマジソン・スクエアガーデンで豪華絢爛なゲストを迎えて行われたボブ・ディランのトリビュート・コンサート。なんてったって、ゲストの一人にジョージ・ハリスンがいるってところが良い。というか、それに尽きる(笑)。
1992年10月ということは、ジョージ(&クラプトン)の日本公演からほぼ一年後ということになる。ニューヨーク市民というか、アメリカ国民にしてみれば'74年のツアー以来18年ぶりの生ジョージってことになりますね。そりゃ、興奮するわなー。(あくまでもジョージ目線での話ですが)
このコンサートが当時、夜中にオンエアされたのはよく覚えています。どこかの民放の地上波だったような・・・それともNHKだったかな?覚えているとはいっても、強烈だったのは大勢で歌う最後の2曲("My Back Pages"と"Knockin' On Heaven's Door")だけです。というか、そこしか見なかった(?)のかもしれません。もちろん、ジョージ目当てだったので、他の人はあまり目に入らずジョージばかりに注目していました。なんだか衣装の紫色があまりにもあでやかすぎて、どこぞの大御所の演歌歌手みたいじゃん・・・と、なぜか気恥ずかしく(笑)思ったことを覚えています。まぁそれでも、外見はともかくとして(笑)、"My Back Pages"でジョージにボーカルの順番が回ってきた時にはやっぱりグッとくるものがありました。
そんなオンエアから22年。YouTubeで検索すれば、懐かしのハデハデ紫のジョージを見れることはわかっていましたが、あえて見ずに今日に至りました(大げさ)。なので、このコンサートがDVD&Blue-rayで再発される記念(?)であるにしろ何にしろ、再オンエアは嬉しい限りなのでした。
それではざっくりと内容を。
前半のゲストはジョン・クーガーメレンキャンプ、スティーヴィー・ワンダー、ルー・リード、ウィリー・ネルソン、ジョニー・ウィンター、ロン・ウッド、リッチー・ヘイヴンス、シニード・オコナー、ニール・ヤング、等々。
知らない人も多かったです(特にフォーク&カントリー系)。ジョニー・ウィンターのプレイがカッコ良かったな("Highway '61)。あと何よりも強烈だったのはリッチー・ヘイヴンス("Just Like A Woman")の「親指でのセーハ」。あんなことできちゃうヒト、いるんだ。まさに魔法の左手(笑)。あとはやっぱりニール・ヤングの”All Along The Watchtower"、良いですね。前半のハイライトと言っていいだろうな。
後で知ったんだけど、シニード・オコナーは、この少し前にローマ法王を侮辱したか何かでトラブルを起こし、当日観客からの大ブーイングを浴び、予定していたディランの曲を歌えず、ボブ・マーリーの曲("War")を急遽歌ったそうです。そりゃ、まぁどっちも”ボブ”ではありますが(笑)。ちなみにこの方、終盤のエンディングで全員がステージに立った時も、ブーイングが尾を引いていたのか、手拍子をするでもなく、一人だけつまらなそうに(?)突っ立っておりました(最前列で)。だったら、もっと目立たないように後ろに下がっていなさい、と言いたい。
続いて後半。やはりこちらの方が見応えがあります。クリッシー・ハインド、エリック・クラプトン、オージェイズ、トレイシー・チャップマン、ザ・バンド、ジョージ・ハリスン、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズ、ロジャー・マッギン、そして大御所のボブ・ディランご本人といったところでしょうか。(抜けてる人もいます、多分)
ジョージはクリッシー・ハインドに紹介されて登場しました。曲は"If Not For You"と"Absolutely Sweet Marie"。へぇ~、こんなんやってたのか。初めて見たような気がします。トム・ペティをカッコイイ、と久々に思いました。いや、カッコイイと思ったことはありましたが、そんなことはすっかり忘れていました(笑)。久々に若かりし姿を見たからかも(?)ロジャー・マッギンはおっ!となりました。この人はなぜか覚えていました。ジョージの次に、多分ディランよりも印象的だったかもしれません。何でだろう。"Mr. Tambourine Man"、ハートブレイカーズがバックでトム・ペティのコーラス。久々に聴いたけど良い曲です。
最後、ディランの紹介はジョージがやりました。1971年の「コンサート・フォー・バングラデシュ」を思い出さずにいられません。会場も同じだし。ただ、あの時はしばらく活動を休止していて、公の場には姿を見せていなかったディランが「目玉」だったわけだけど、今回は逆にジョージが「目玉」ではなかったのかな・・・と、どこまでもジョージ目線で勝手に思ってみたりする(笑)。ディランのソロの後、例の感動的な"My Back Pages"へと、つながっていきます。そして出演者全員での"Knockin' On Heaven's Door"。ジョージが隣にいたロン・ウッドとなにやら楽しそうに談笑している姿が印象的でした。ロニーもとっても嬉しそうで、こっちまでニヤけてしまいます。(笑)
で、この後もう一曲ディランのソロが入っておしまい・・・でした。
ディランのためのコンサートだというのに、ディランのことをあまり書けずに申し訳ないのですが、もし私が彼のファンだったら、出番ちょっと少なくね?、とやや不満に思ったかもしれません。ディランは主役のはずなのですが、あまり主役っぽくはなかったです。まぁ、トリビュートされる側としてはそんなものなのでしょうか。
個人的にはディランに対しては苦手意識が強いのですが(あのダミ声がどうも・・・)、楽曲はやっぱり優れたものが多いな、と改めて思いました。実はオリジナルではなく、カバーの方が好きというパターンも多いかもしれません。ディラン関連の手持ちのものを集めて(オリジナル&カバー)じっくり聴き直してみようかな、という気になりました。
そうそう、番組の最後にMCのみうらじゅんさんが、「ディランは最後、ニール・ヤングだけに握手を求めていたけど、あれは何故なのだろう・・・」って言っていたけど、確かに。少し離れていたにもかかわらず、真っすぐにニールに歩み寄り手を差し出しているんですね。確かにニール・ヤングはそのパフォーマンスも目立っていて、全体を盛り上げてもくれましたが・・・ウーム、謎っちゃ謎だわ。
それではハイライトの"My Back Pages"から"Knockin' On Heaven's Door"をどうぞ
ジム・ケルトナーがドラマーの一人というのも、ちょっと嬉しかったりする。
ちょび髭のジョージって”マリオ”みたい・・・という説もある(!?)そうです^^;(ま、確かに・・・)
追記: カテゴリを迷った末に「ビートルズ&ソロ」にしてしまいました。ディラン、ごめんなさいm(__)m