3年ぶりのスティーヴ・ハケット。
今回のツアータイトルは「"ACOLYTE" to "WOFLIGHT" plus Genesis Classics」。前者は1stソロの、後者は最新アルバムのタイトルであり、要するにソロキャリア全体を振り返り、且つジェネシス楽曲からも演りますよ、という大盤振る舞い(!)な内容らしい。
3年前の来日では”Genesis Rivisited"ツアーということで、全曲ジェネシスナンバーで固めるというヨダレもののライブだったわけだが、その時は正直次回はソロ中心で、ジェネシスからはやっても2,3曲で圧倒的にソロメインだろうな、と思っていたので"plus Genesis Classics"の部分がやや意外でもあった。まぁ、それだけジェネシス楽曲の評判が良かったということに他ならないのでしょう。
今回友人に取ってもらった席が2列目のど真ん中という奇跡のような席で、首を斜め45度上に曲げて殆ど同じ姿勢でハケットさん(センターから殆ど動きません)ばかりを追っていた私。来るだろうなと思っていたらやっぱり来ました、肩こりが(笑)。しかし、そんなものはかぶりつきで見れることを思えば何ということはありません。ハケットさんのあの指先とか(ピックなしで弾くことは知っていましたが、右手の親指の爪はやっぱり長いです。当たり前か)ちょっとタプッとしているっぽい触れてしまいたくなる(?)二の腕とか、もちろん顔とか、たっぷり鑑賞(観察)できることを思えば、肩こりよ、ドンと来い!というかんじ。(?)
内容は休憩を挟んだ2部構成で、前半がソロキャリア。
前半のセットはこんなかんじ。
01. Spectral Mornings
02. Out Of The Body (*)
03. Wolflight (*)
04. Everyday
05. Love Song To A Vampire (*)
06. The Wheel's Turning (*)
07. Loving Sea (*)
08. Icaurs Ascending
09. Star Of Sirius
10. Ace Of Wands
11. A Tower Struck Down
12. Shadow Of The Hierophant
今回、深く反省したのは新作をあまり聴き込んでいかなかったこと。ツアータイトルに"Wolflight"とあるのだから、最新作のWOLFLIGHTをもっとちゃんと聴いて行くべきであった。ちなみに(*)が最新作からのナンバーである。このうちの2,3曲は初めて聴いた気がして、次回作に入る初お披露目曲なのか、と勝手に想像して盛り上がってしまった(恥)。新作だって聴かなかったわけでは決してないのだが、もうすぐハケさんがやってくる!と、唐突にウキウキしはじめたこの2週間ほどは、なんとなく初期3作品ばかりを(気分で)繰り返し聴いていた。
それにしても新作以外は全て初期の3作品からなわけなので、タイトルも"WOLFLIGHT" plus "Solo Classics"でも良かったね。っていうより全キャリアからとなったら時間足りなすぎてオールナイトになっちゃうし。いや、それはそれで目を爛々とさせて肩こりと戦いますけど、私(笑)。
そんなわけで罪滅ぼし(?)というわけではありませんが、アルバム"WOLFLIGHT"を聴きながら今書いております。3,4回とか4,5回位、サラリと聴いただけではやっぱりすーっと通り過ぎてしまいますが、何回もじっくり聴くとなかなか味のある作品です。
話を元に戻すと、ハケットクラシックともいえる01や03や10が聴けたのはやっぱり感涙モノでした。前回は聴けなかったから余計に。初めて聴けて嬉しかったのは09。意外だったのが08で、これも嬉しかった。そういえばアコギのコーナーがなかったのも珍しいというか新しい試み(?)なのではないでしょうか。
そして休憩を挟んでの後半第2部はGenesis Classics。
13. Get'em Out By Friday
14. Can-Utility And The Coastliners
15. The Cinema Show
16. Aisle Of Plenty
17. The Lamb Lies Down On Broadway
18. The Musical Box
(Encore)
19. Dance On A Volcano
20. Firth Of Fifth
実を言うとセット的には前回とあまり代わり映えしないのではないかなー、というか、レアな曲はまずやらないのではないか、と予想していたのですが、予想は良い意味で裏切られ、13や14なんてまさかな選曲だし、個人的には17がかなり嬉しかった。"Supper's Ready"はさすがに今回はなかったけど、"The Musical Box"は残ったし、何回でも、いつでも聴きたい"Los Endos"はなかったけど兄弟的(?)な"Dance On A Volcano"はやってくれたし、もちろん"Firth Of Fifth"で全開のハケット節を堪能できたし、言うことナシです。15でベースの機材トラブル(ケーブルの不良?)があり、ハケさんはじめ、ロジャーや皆さん、心配そうにチラ見しつつ、演奏は続けておりましたが、まぁどうにか終了。
ベースといえば、Nick Beggsさん(Kajagoogooのメンバー)は今回初めて。前回予定されていたのが変更になり、今回は予定では他の人だったのが変更されて彼になったようです。噂のスカート姿(っていうかキルト)はなかなかに強烈で、アンコールの後最後に全員で並んだ時にはオオカミの被り物で出てくる、というお茶目ぶり。他のメンバーももうすっかりお馴染みといったかんじで、息もピッタリ。これからもずっとこのメンバーでハケットバンド続いて欲しいな、なんて思いました。
ハケットさん&メンバーの皆さん、ありがとう!次回の来日も楽しみにしています!!
Steve Hackett Band:
Steve Hackett (Guitars & Vocas)
Roger King (Keyboards)
Gary O'Toole (Drums, Percussion, Vocals)
Rob Townsend (Sax, Flutes, Percussion)
Nick Beggs (Bass Guitars)
Nad Sylvan (Vocals)