Shooting At The Moon / Kevin Ayers and the Whole World |
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2017年 05月 12日
CDは相変わらずポツリポツリと買ってはいるし、書いてみようかと思わせてくれる作品ももちろんあるのですが、腰が重くて(汗)なかなかキーに向かう気になれません。まぁ、今に始まったことではないのですが、ただ何となくぼーっとしているだけだともちろん更新はできないので(笑)たまには背筋を伸ばしてちょっと書いてみようと思います。
ケヴィン・エアーズという人も気になっていたのですが、たまたま手にした「月に撃つ」というタイトルに何となく惹かれて買ってみました。買ったのは昨年の夏位(?)だったと思うのですが、カンタベリーミュージックと呼ばれるこのジャンルは馴染むのにとても時間がかかるのです。っていうか正確に言うとまだ完全に馴染んだわけではありません。難解でひねくれたそのサウンドに幾度となく拒絶されながらも、ようやくそこそこ近付けた…といったところでしょうか。 Shooting At The Moon (月に撃つ)はカンタベリーミュージックの草分け的バンドであるソフトマシーン出身のケヴィン・エアーズの2ndアルバムで1970年リリース。ただ、このアルバムは個人ではなくバンド(=The Whole World)との名義になっています。メンバーには私でも知っている名前がありました。マイク・オールドフィールド(このレコーディング参加時、若干17歳だったそう)です。俄然聴いてみたくなりました。 そうだろうとは想像できましたが、一回聴いただけでは「何じゃこりゃ」でした。まぁ、「何じゃこりゃ」な音楽にも少しずつ慣れてきつつあるので、ちょっとやそっとの音ではオタオタしない自信(?)はあったのですが、このアルバムは「何じゃこりゃ度」がやや高かったようです。うーむ。どうしたものか。一言で言うと「変な作品」です。「奇妙」といってもいい。きっとケヴィン・エアーズという人が「変」で「奇妙」な人なのでしょう。しかし、糸口はあります。「変」で「奇妙」な面白さに対する好奇心です。この先に見えてくるものは一体何だろう?的な。そういった好奇心を掻き立てられるような音なのですね。 私が買ったのは輸入版なので、タイトルの字ヅラからその奇妙さはあまりピンとこないのですが、邦題だと”ヴァイオリンにお漏らし”なんてのがあったりして、何なんすか?一体(笑)。最初は牧歌的雰囲気のほっこりした曲から始まるのだが(ケヴィンさんの声がまた良い)だんだん怪しげな雰囲気が加味されていき、”ヴァイオリンにお漏らし”なんて、タイトルのコメディタッチなイメージとは間逆に緊張感バリバリで、ちょっとクリムゾンっぽいかも。で、その次の”カキとトビウオ”(ここからがアナログだとB面になるのでは、と思われます)になると同じ人の曲なのか、と疑いたくなる位にどこまでもフォーキーで日向ぼっこ的なのどかさに溢れていて、♪ウラーウラーウラララー♪と思わず一緒に口づさみたくなっちゃう位に牧歌的なのです。でそれが終わるとまた実験的なアバンギャルドな世界へと引きずり戻され、その次はボサノバ風な明るい曲調にホッとさせられ、最後のタイトルナンバーでは不思議なリズム(不思議な変拍子?)でニギニギしくも怪しげに終わる…ハイ、お疲れさま。うん、確かに疲れたような、それでいて妙に清々しいような不思議な気分になります。 この「アヴァンギャルド感」とほっこりとした「のどか感」の不思議な落差が、引き込まれるポイントなのでしょうか。そしてほっこりのどか系にぴったりフィットするケヴィンさんの若干おトボケ気味(本人トボけているつもりなんてないのでしょうけど)なボーカルがまた魅力なのだと思います。 このケヴィン・エアーズさん、2013年に享年68歳でお亡くなりになっているのですね。その頃にはこの方の存在を全く知らなかった私は、えー、そんな最近に、えーそうだったんだ、とただただ嘆くばかりです。 カンタベリー系は奥が深いといいますが、確かに。そして面白い。ケヴィン・エアーズは確実に面白いと思われます。 SHOOTING AT THE MOON 1. May I? 2. Rheinhardt & Geraldine/Colores Para Delores 3. Lunatics Lament 4. Pisser Dans Un Violon 5. The Oysters And The Flying Fish 6. Underwater 7. Clarence In Wonderland 8. Red Green And You Blue 9. Shooting At The Moon
by aki_hitorigoto
| 2017-05-12 17:39
| プログレッシブ・ロック
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