Trespass/Genesis |
'70年リリースの2ndアルバムだが、1stはぶっちゃけ、あまりにも売れなすぎたし、その方向性も定まっていなかったしで、本作が実質的な1stという捉え方をされることが一般的なようである。まだ、フィル・コリンズもスティーヴ・ハケットも加入しておらず、メンバーはピーター・ガブリエル(vo)、トニー・バンクス(key)、マイク・ラザフォード(b)に加え、ドラムスはジョン・メヒュー、ギターはアンソニー・フィリップスが担当。
でもって中身ですが、これがどうにもとっつきにくい(笑)。そもそも彼らの作品は2,3回聴いたぐらいじゃすんなり入ってきてはくれない、というのは当たり前なのだが、それでもNursery Cryme(これの次作にあたる3rdアルバム)を初めて聴いた時の、こ、これは一体何なの・・・!?的な胸騒ぎもなく、ふぅーん、へぇー・・・とたいした感嘆符もないまま聴き終わった、というかんじ。
かといって、難解というのとも違う。聴きやすくはないけれど、難解というのとはちょっと違う。とっつきにくいけれど、決して難解ではない。一曲一曲は悪くない、というかそれぞれが叙情的な英国を感じさせてくれる、美しい佳曲だとは思う。ピーターのボーカルもまだそれほど怪しさ全開ってかんじではないし、初々しくて、それはそれで好感が持てる。
なんとなく似たような曲が多くて(といっても全部で6曲しかないのだけど)メリハリに欠けるのが、なんだかなぁ・・・と思ってしまう要因だろうか。ホント、どの曲も悪くはないのだけどね。
そんな中、ラストのKnifeは次作に繋がるようなピリリと研ぎ澄まされた、オヤ・・・?コ、これは・・・?と思わせてくれる作品だ。こういったパンチの効いたナンバーがあと1,2曲は欲しかったかも。
でも案外、もうちょっと聴き込むとこのアルバムへの印象もまた変わってくるのかもしれないな・・・とも思うのだが、どうでしょう・・・。
もう読んでらっしゃるかもしれませんが、ジョンハケットが彼のブログに日本公演のことを書いているのを発見しました。彼は初来日?だったようで、異文化に対する賛辞と戸惑いのようなものが伝わってきます。
http://www.stevehackett.com/NewsItems/JohnHackettArticles/
http://www.stevehackett.com/NewsItems/JohnHackettArticles/JapanBlog.html
書き忘れましたが、トレスパス、今聴けばいいかもしれないのかな?と思いました。
ジョン・ハケットのブログのご紹介、ありがとうございます。
私も先日見つけたので頑張って読んでみました。内容は半分位しかわからなかったけど(汗)個人的にはサイン会の列に並んでいた人みんなの、スティーヴへの愛が感じられた、みたいな記述が嬉しかったです。
>彼は初来日?だったようで、・・・
あれ?前回のアコースティック編成の時(2002年?)も来ていると思いましたが。4年でさらに目を見張るような技術的進歩があったのでしょうかね・・・。