”スティーリー・ダン好きです”宣言(笑) |
先日2ndにあたるCountdown To Ecstasyを買って、再結成以降を除くGauchoまでの7枚が全て揃ったことになる。(ただGauchoだけはアナログなのでいつかはCDで買い替えたいと思ってはいるのだが)
まだGauchoしか聴いたことがなかった頃、スティーリー・ダンは「どちらかというと好き」とか「わりと好ましい」ぐらいの位置にいたバンド(というかユニットか)だったが、一方ではなんだか洗練されすぎていて、都会の夜が似合うAOR(=軟弱)というイメージも手伝ってか、ちょっとした物足りなさを感じてもいた。押しも押されぬ代表作Ajaを聴いた時も、正直あまりピンとこなくて、イマイチ好みではないかも・・・と拍子抜けしたのを覚えている。
しかし初期~中期に足を踏み入れて、こ、これは・・・!と目を見張ってしまったのだ。
初期のバンド形態からしだいにステジオミュージシャンを多用するようになり、最後には二人になってしまうわけだが、その二人(ウォルター・ベッカーとドナルド・フェイゲン)でさえメインどころのプレイは殆ど外部ミュージシャンにまかせ、レコーディングでは脇役にまわっていたと聞く。そういう一枚一枚の変化の過程が結構よくわかり(最も事前にそういう知識を入れてから聴くからナルホドと思うだけなのかもしれないが:汗)二人の職人気質というか、探究心というか、徹底した音へのこだわりには感嘆せずにいられないのだ。
最近揃えた1~5枚目までのうち、実は5枚目のThe Royal Scam('76)だけはちょっと失敗だったかも・・・?と買った当初は思った。
Ajaの前作にあたるこの作品は前作よりもユニット化が更に進み、サウンド的にはぐっとAja寄りになったと言われている。まぁ、個人的にはAjaがちょっとイマイチなので(決してキライではありませんが)これもあんまり好きになれなくてもしょうがないのかな・・・などと思ってみたり。
が、しかし・・・!何度か聴くうちに印象がガラリと変わってしまった。今となっては何で失敗だったかも・・・?なんて思ったりしたのだろう、と不思議でならない。それくらい好きになってしまった。いや、ホント、聴けば聴くほどに良い。なんとなくサウンド的に骨太になったというか、迫力が増しているようなかんじがするし、フェイゲンのボーカルもより濃厚というか、ネバっこさがいい具合に強調されており、それがまた心地良かったりする。
なにやらクセになりそうな予感が・・(笑)
てなわけで、一枚聴くともう一枚、更にもう一枚・・・と、どんどん手が伸びてしまうのがスティーリー・ダンなのである。